●篭ノ塔山(篭ノ登山)アプローチ
篭ノ塔山へのアプローチは小諸インターで下りて車坂峠経由で向かうか、東部湯の丸で下りて地蔵峠経由で向かうことになります。但し、車坂峠からの林道は整備されたものの荒れた路面。地蔵峠からは往時のダートの面影は消えて立派な舗装道路に変身。尚、夕刻５時には双方ともゲートが閉じられてしまうので、池の平駐車場に停めたマイカー登山の方は要注意です。また、夏季は７月中旬から８月半ばまで、週末に限りマイカー規制となります。なので、期間中はシャトルバスを利用することとなります。
●篭ノ塔山(篭ノ登山)
篭ノ塔山は水ノ塔山、東篭ノ塔山、西篭ノ塔山一帯の総称。狭義では東篭ノ塔山を篭ノ塔山としているようです。山名の漢字は国土地理院の地図では篭ノ登山、実際の現地道標では篭ノ塔山となっています。篭ノ塔山は古い火山に属し、本来の山体は開析が進んでおり火口の位置など定かではありません。水ノ塔山の赤色の崩壊壁などに火山としての面影を残しています。稜線付近は標高が比較的低いにも関わらず、高山的な雰囲気を醸し出しています。冬季の強風など地形的な要因であると思われますが、岩稜や草原、矮小な樹林帯など、小さいながらも変化に富んだ景観を味わえます。
東篭ノ塔山･西篭塔山
(ひがしかごのとやま) 2227m(にしかごのとやま)2212ｍ
長野の山 篭ノ塔山(篭ノ登山) 訪問日2012年08月19日 天候 晴れ
篭ノ塔山(篭ノ登山) ハイキングルート
車坂峠から一頃より随分走りやすくなった林道を走ると兎平に到着。兎平は池の平と籠ノ塔山に挟まれた小平地で、トイレや駐車場が整備されています。尚、ダート走行が嫌いな愛車自慢の方は地蔵峠から入ったほうが良いでしょう。
林道を挟んで反対側にある篭ノ塔山と水ノ塔山への登山口。正しい表記として、東篭ノ登山なのか東篭ノ塔山なのか悩むところですが、現状、どちらでも間違いではないようですね。
更に古い標識でも篭ノ塔山と示されています。ネットなどでは篭ノ登山表記のほうが多数派ですが、籠ノ塔山というのも味わい深くて捨てがたいですね。
登山道は大変歩きやすいもの。暫くは平坦路ですが、徐々に急な勾配となっていきます。
急登の樹林帯から広いガレ場に出たら山頂までもうすぐです。周囲は樹高の低い矮小な樹木となっているので、とても明るい雰囲気。
登山道際には様々な花が咲き競っています。なので、多少の歩きにくさは我慢して登山道を外さないうにしましょう。
このようにガレた雰囲気の登山道が山頂まで続きます。一帯が広々とした岩稜となれば山頂の一角です。
東篭ノ塔山の山頂に到着。ちと雲が多いですなぁ〜。
登ってきた方角を振り返るとこんな感じ。正面は池の平の火口湿原です。
水ノ塔山を望みます。赤ザレた斜面が火山としての名残を感じますね。こちらもなかなか楽しそうな登山道です。
三角点はトラロープでガードされていましたよ。
西篭ノ塔山から湯の丸山方面です。手前のこんもりとした緑の丘が西篭ノ塔山。
で、ここは当然、せっかくなので道標に導かれるままに西篭ノ塔山にブラブラと向かいます。
意外に距離は近そうですよ。
樹林と砂礫地と草原などなど、小さいながらも変化に富んでいて楽しい登山路です。西篭ノ塔山まで足を伸ばす登山者はちょっと少ないようです。
東篭ノ塔山と西篭ノ塔山に挟まれた小平地です。ここも草原が多いのでいろんな花が咲いてます。
しばらくはタラタラと平坦路を進みます。西篭ノ塔山に取り付くと、周囲は再び針葉樹の森になります。
一気呵成に登ります。火山性の岩石がゴロゴロとしていますが、木々はしっかりと根づいてますね。強風と貧弱な土壌とが相まって木々は盆栽のような佇まいです。また、シャクナゲも多いので花期には華やいだ道となりますね。
樹林帯から風衝地帯のような斜面に出ましたよ。黄色のペンキ矢印を追っていけば大丈夫。多少、体操競技のような体勢になりますが。
とっても地味臭い西篭ノ塔山の山頂標識。
山頂は狭いです。なので、休憩は岩に挟まりながら斜面上でとることになります。団体さん向きの山頂ではありませんな。
西篭ノ塔山からは池の平方面が少し異なった角度で望めます。池の平も火山の噴火口であることがよく判りますね。
で、先には進まず東篭ノ塔山に戻るわけですが。駐車場起点なので仕方のないところです。入れ違うように東篭ノ塔山で休憩していた親子連れも登って来ましたよ。お父さん、お母さん、大変でしょうなぁ〜。でも、そんな両親と山に来られる子供達は、とっても幸せですなぁ〜。
下った場所から東篭ノ塔山を望みます。・・・なんか、西篭ノ塔山とそっくりだすなぁ〜。
登り返しの急登ですが、それ程長い距離ではないので助かります。
東篭ノ塔山は接近してふたつのピークに分かれています。山頂標識が無い方のピークはこんな感じ。
手前のピークから東篭ノ塔山山頂を望みます。山頂付近では沢山の登山者が休憩していますよ。
西篭ノ塔山は生憎と雲の中に埋もれてしまいました。
再び水ノ塔山を望みます。今度はガスも切れて山頂が良く見えました。
夏雲湧き上がる東篭ノ塔山の山頂です。山頂ではふたつの団体さんが接近遭遇したために、異常にテンションが高くなっております。動物園でよく見かける行動パターンですなぁ〜。
最近は小五月蝿い団体さんの存在を脳内抹殺する術を体得したので、傍らでおじさんは悠然と空を眺めているのであった。
すっばらしい青空です。夏休み最終日です。あぁ〜、明日から仕事です。かな〜りのがっかり感です。
再度、今年の夏空ベストショットでございますよ。
午後は池の平を廻るので帰路はコケない程度にかっとばしますです。
ガレ場を過ぎると間もなく樹林帯に入ります。
傾斜が緩くなってくれば駐車場はすぐ。
麓の森もなかなか良い雰囲気ですぞ。・・・よく考えたら麓ではないですなぁ、車で二千メートルまで登っちゃってる訳ですし。
篭ノ塔山は期待以上に花の多い山でした。久々に訪問する池の平も楽しみになってきましたよ。
ということで、籠ノ塔山周辺で目撃した花など
イワインチン
ヤマハハコ
マツムシソウ
コキンレイカ
オヤマリンドウ
イタドリ
アキノキリンソウ
マルバダケブキ
ノアザミ
シシウド
ワレモコウ
ヤナギラン
●駐車場
池の平駐車場。尚、シーズン中の週末はマイカー規制があるようですね。全く知りませんでしたよ。
その場合、地蔵峠や高峰温泉で規制されるみたいです。んで、シャトルバスで池の平へ。
料金は５００円で、おおよそ７月半ばから８月のお盆の頃までのようです。
●トイレ
地蔵峠、車坂峠、池の平駐車場など。
●登山道
全般、ファミリー登山に最適な雰囲気。ガレ場などもありますが短い区間です。道標も適度に整備されておりしっかりした登山道です。
●備考
篭ノ塔山では数えきれない程の登山者と遭遇しましたよ。夏休みらしい雰囲気でした。
●主観的所要時間
駐車場から東篭ノ塔山の往復は１時間３０分程度(休憩含まず)。東篭ノ塔山とから西篭ノ塔山の往復は４０分程度(休憩含まず)。
この記事に関する内容はあくまで主観的な印象を綴ったものです。
もし、登ってみようかなと思われたら、面倒でも最新の情報を収集されるようにお願いします。
登山道は季節により変化します。年数を経れば様変わりもしてしまいます。
無理をしない山行で楽しい想い出を沢山つくってくださいね。