長野の山 木曽駒ケ岳 訪問日2009年10月12日 天候 晴れ


木曽駒ケ岳アプローチ
伊那市から桂小場へは202号線を使う。小黒川沿いの道は集落やキャンプ場を過ぎると狭いので注意。路面は駐車場まで全面舗装なので一般車で問題ない。駐車場には簡易トイレも設置されている。また、登山口は駐車場横になるので迷うことはない。いずれにしても、中央アルプスは駒ヶ根のロープウェイ以外、登山口案内が大変不親切で判り難い。なんとかして欲しいものだ。
●木曽駒ケ岳
中央アルプスの北部に位置する名山。南アルプスの甲斐駒ケ岳とともに「駒ヶ岳」の名称を冠する。甲斐駒の東駒に対して西駒とも呼称される。新田次郎の小説でも有名で映画化もされている。伊那、木曽ともに歴史ある登山道が多い。しかしながら、千畳敷へのロープウェイにより木曽駒ケ岳の登山形態は大きく様変わりしてしまった。由緒ある古道が笹に埋もれていくのは大変残念なこと。


木曽駒ケ岳 ハイキングルート

長野 木曽駒ケ岳桂小場への道は狭いながらも全面舗装となっています。また、観光ポイントではないため登山者の車がほとんどです。桂小場は左手に大きな駐車スペースがあり、東屋、簡易トイレなどが整備されています。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳木曽駒ケ岳の登山口は駐車場右手、看板や道標が建ち、初めて訪れても判り易い雰囲気です。


長野 木曽駒ケ岳桂小場の登山口からとても歩き易い道が続きます。途中、桟道が危険になったと思われる場所があって、旧道はロープが張られ通行止め。高巻くように新しい登山道が付けられています。応急対応なので、まだ良く踏まれておらず地盤が脆弱です。


長野 木曽駒ケ岳高巻きが終わり、本来の登山道に戻ると間もなく「ぶどうの泉」です。この、好ましい名称の水場は信頼性が高く、当てにして問題ないでしょう。今回は台風一過とあって、多摩川並の豊富な水量。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳暫く、送電線の管理道路のような道が続きます。九十九折りで適度な傾斜を持った道は楽に高度を上げていきます。マウンテンバイクなら問題なく走行出来ると思います。


長野 木曽駒ケ岳唐松林の中に「野田場」と呼ばれる水場があります。ここも、威勢良く水が流れ出していました。「ぶどうの泉」とともに大変おいしい水が得られます。


長野 木曽駒ケ岳緩傾斜の道は次第に笹の多い道となっていきます。途中、「横山」方面との分岐がありますがほとんど笹薮となっており、近年は余り利用されていないようです。残念ですね。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳「馬返し」と呼ばれる場所までは本当に歩き易い道です。ここには、近年再整備された「権兵衛峠」への分岐があります。「ジャンボカラマツ保存会」が設置した詳細案内図があり、安心して歩けそうです。とても有難いことです。


長野 木曽駒ケ岳木曽の奈良井方面からの登山道が合流する白川分岐


長野 木曽駒ケ岳今回は午後遅くからの登山開始だったため、周辺は何時の間にやら、すっかり夕暮れ色。気温も急激に下がってきました。そろそろ行動終了です。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳「大樽小屋」は小さな小屋ですが、屋内は奇麗に掃除されており頼りになる存在です。水場も小屋の裏手すぐにあります。


長野 木曽駒ケ岳トイレは別棟になっています。素晴らしい〜。トイレには人工芝も張ってあります。なんでだろ〜。


長野 木曽駒ケ岳「大樽小屋」から緩やかに登っていくと「胸突八丁」に到着です。なんか、プレッシャーをかけてくる名称ですが、全然大丈夫です。また、信州大ルートとの分岐になっています。歩いてはいませんが。細いながらもしっかりした道が続いていました。同じ道を歩くのが退屈な方は利用価値がありますね。下れば、桂小場へと向かえます。


長野 木曽駒ケ岳明るく開けた「六合目」には二基の大きなベンチがあり休憩適地。梢越しに甲斐駒ケ岳なども望めます。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳急登を頑張ると「津島神社」に到着。ヒカリゴケが自生しているらしいのですが未確認です。この辺りから時折展望も得られるので、雪を纏った槍・穂高も見ることが出来ました。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳「七合目」から「胸突き八丁の頭」までが急登。頭からは平坦な道を茶臼岳分岐まで向かいます。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳茶臼岳ルートは詳細説明もあって安心して利用出来そうです。自分流を確立している方にはお勧めコースですね。この辺りから正面に大きく将棋頭山が望めます。


長野 木曽駒ケ岳登山道の左側は遮るもののない大展望。八ヶ岳、甲斐駒、奥秩父、伊那谷の街並みが素敵です。


長野 木曽駒ケ岳分水嶺に到着すると、桂小場から辿った登山者にだけ、木曽駒ケ岳さんからの素敵なご褒美があるのです。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳直進は稜線通しに将棋頭山、左手の山腹を巻いていく道は直接西駒山荘へと至る道です。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳水場に寄りたいので、迷わず西駒山荘への道を選択。ハイマツに覆われた水平道です。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳西駒山荘は静かな山小屋。周辺のロケーションも素晴らしく、宿泊して後悔することは絶対ありません。太鼓判です。・・・あっ、でも営業終わるの早いです。冬季は避難小屋として一部開放です。


長野 木曽駒ケ岳映画にもなった「聖職の碑」。花崗岩の大岩に刻まれています。


長野 木曽駒ケ岳「聖職の碑」からは悲しいほどに美しい主稜線が望めます。


長野 木曽駒ケ岳将棋頭山からの稜線は一旦、最低鞍部となって高度を下げてから、木曽駒の「馬の背」へと続きます。


長野 木曽駒ケ岳「馬の背」手前には「伊勢滝」方面と「濃ヶ池」への分岐があります。伊勢滝コースは往時から較べると登山者も激減してしまったようです。


長野 木曽駒ケ岳「濃ヶ池」を眼下に望みながら馬の背を登ります。


長野 木曽駒ケ岳「濃ヶ池」、以前に較べて益々小さくなってしまったような・・・。みんなで土砂を掻きだしましょうかね(笑)。自然の摂理には逆らえないようです。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳馬の背前半の登り。悪天候時にはまともに風を受けてしまいそうな地形です。悪天候時は遠回りでも濃ヶ池から宝剣山荘に抜けた方が安全かも知れませんね。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳馬の背後半の登り。穏やかに続く稜線漫歩の小道。あれだけ遥かだった木曽駒山頂が目前です。岩の隙間には雪も残っていました。


長野 木曽駒ケ岳今回は山頂には向かわずに頂上山荘への巻き道を選択。展望の良い水平道です。


長野 木曽駒ケ岳午後の日差しを受けた南アルプス北部の山々。


長野 木曽駒ケ岳巻き道から望む伊那前岳と中岳。隆起した準平原的景観が広がります。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳三千メートル近い標高に広がる平原は花崗岩の海。この地が中央アルプス唯一のキャンプ指定地となっています。


長野 木曽駒ケ岳マイ・スイート・ホーム・・・寒かった。


長野 木曽駒ケ岳木曽駒の山頂直下から眺めた主稜線の眺めです。眼下に頂上小屋と自分のテントが見えます。


長野 木曽駒ケ岳南進する主稜線はうねりながら、空木岳と南駒ヶ岳へと連なっています。また、ひとり孤高の位置を守る三の沢岳が目を引きますね。


長野 木曽駒ケ岳木曽駒ケ岳山頂の様子です。「ヤッホー」と突然叫ぶのは止めてほしいですな。心臓に悪いです。


長野 木曽駒ケ岳木曽駒ケ岳山頂。


長野 木曽駒ケ岳中央アルプスの雄、空木岳と南駒ヶ岳。この両雄が存在しなかったら中央アルプスの魅力は半減してしまいます。

空木岳のハイキング情報はこちら
南駒ヶ岳のハイキング情報はこちら


長野 木曽駒ケ岳宝剣岳。今回は眺めるだけ。


長野 木曽駒ケ岳将棋頭山方面を望みます。なんと長大で優雅な尾根でしょう〜。


長野 木曽駒ケ岳テントへ戻る途中から木曽駒ケ岳山頂を振り返ります。茫漠とした雰囲気は赤石とか間ノ岳に似ています。山頂部だけでも巨大。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳往路を戻ります。馬の背から濃ヶ池分岐までは、急斜面の下降が二か所ほどあります。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳痩せた稜線を過ぎれば将棋頭山へのたおやかな稜線となります。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳帰路に濃ヶ池だけ訪問することにしました。池までは分岐から水平の巻き道が続きます。


長野 木曽駒ケ岳濃ヶ池は小さな池ですが、馬の背の稜線を静かに水面に写しています。何れ堆積する土砂に飲み込まれてしまうのでしょう。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳濃ヶ池は小さな別天地です。保護の為の柵など無粋なものは設置されていません。なので、登山者の良心が問われる場所でもあります。登山靴でドカドカ歩きまわるのは慎んでほしいものです。


長野 木曽駒ケ岳濃ヶ池から戻り、将棋頭山へハイマツの海を越えていきます。


長野 木曽駒ケ岳木曽駒ケ岳へと突き上げる馬の背の稜線を振り返ります。見た目よりも意外に時間がかかる場所でもあります。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳聖職の碑を越えると最初のピーク。手前にある花崗岩の巨大オブジェが目印です。


長野 木曽駒ケ岳ピークを越えて稜線を東側に巻き始めると、将棋頭山から分水嶺への冬道と西駒山荘との分岐があります。将棋頭山に登りたい場合は見落とさないようにしましょう。また、将棋頭山だけならば、分水嶺から直登するよりも、こちら側から往復するほうが簡単です。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳一番高いピークが将棋頭山。稜線はハイマツと花崗岩を配した庭園のようになっています。タイミングが良ければこの広い空間をたったひとりで独占出来ますよ。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳将棋頭山は可愛いピーク。けれども、山頂からの展望は申し分なく、巻いてしまうのは本当に勿体ないのです。特に、木曽駒ケ岳方面の景観は秀逸。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳山頂から真下に見える西駒山荘。将棋頭山と西駒山荘を組み合わせた一泊プランでも十分に楽しい山行となるでしょう。ここまでなら、冬季も比較的お勧め。


長野 木曽駒ケ岳将棋頭山からの木曽駒ケ岳の威容。山岳景観美の見本のような眺め。・・・やっぱり宝剣岳は突起物。


長野 木曽駒ケ岳将棋頭山付近の稜線はのびやかで美しい景観です。是非、ゆっくりと時間をかけて過ごして欲しい場所。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳天と地の狭間。分水嶺まで冬道があるので安心して歩けます。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳花崗岩が点在する稜線は少しずつ高度を下げながら、最後に行者岩と茶臼山を隆起させています。


長野 木曽駒ケ岳分水嶺付近から望む下界の街並み。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳帰路は転がり落ちるように下山です。この時期、日没の時間は意外に早いのです。


長野 木曽駒ケ岳長野 木曽駒ケ岳桂小場ルートは長い道のりですが、登山道がとても歩き易いので体力のある方ならば日帰りも十分可能です。

 



●駐車場
桂小場の駐車場とその付近の路肩。
●トイレ
駐車場に簡易トイレ。大樽小屋、西駒山荘、頂上小屋など。
●登山道
危険な場所はありませんが、天候急変時の馬の背通過は慎重に。
●備考
稜線では沢山の登山者と会いましたが、西駒山荘と駐車場間では登り時10人、下り時で3人。
大樽小屋は4人宿泊。桂小場ルートをメインとして、横山ルート、信州大ルート、権兵衛峠ルート、
白川ルートなどが合流します。
●主観的所要時間
桂小場から大樽小屋までは2時間程度。大樽小屋から西駒山荘までは2時間30分程度。
西駒山荘から木曽駒山頂までは2時間30分程度。
これらは、テント、寝具、食糧・水持参の場合です。山行形態によって所要時間は大幅に異なります。
下山は西駒山荘から駐車場まで3時間程度でした。


この記事に関する内容はあくまで主観的な印象を綴ったものです。
もし、登ってみようかなと思われたら、面倒でも最新の情報を収集されるようにお願いします。
登山道は季節により変化します。年数を経れば様変わりもしてしまいます。
無理をしない山行で楽しい想い出を沢山つくってくださいね。


 

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