栃木の山 寺久保山 訪問日2011年02月19日 天候 晴れ

寺久保山 ●寺久保山アプローチ
寺久保山へは国道293号線を使います。佐野市出流原町で赤見温泉や佐野クラシックゴルフ倶楽部を目安にして行けば大丈夫です。道なりに走って右手にさくらの里の派手な建物が見えてきたら右折。左手に雷電神社の鳥居が見えるので、付近の路肩が広い場所を選び駐車することになります。なお、雷電神社の裏手には大きな駐車場がありますが、道が判りにくく狭いので、冒険心旺盛な人向けです。何れにしても、地元の方々の迷惑にならないように配慮しましょう。
●寺久保山
寺久保山はかつて佐野市の最高峰であった山。現在はどちらかというと忘れられた山、荒れた山のイメージが強いようです。けれども、雷電神社からのコースは登山道もしっかりしており大変歩き易いものです。寺久保山から塩坂峠への道も後半は道標もしっかりしており問題ありません。全般、雑木林の明るい尾根道で展望箇所も多く、充実した楽しい里山歩きが出来ます。反面、不動滝コースや般若峠のルートは荒廃気味なので初心者にはあまりお薦めできません。山慣れた方は寺久保山から大小山への縦走がお薦め。

寺久保山 ハイキングルート

寺久保山寺久保山の登山口周辺には駐車場がありません。雷電神社裏の駐車場がもっと使い勝手が良ければ良いのですが、現状では入り口が判りにくく道幅も狭いです。雷電神社から医王寺に向かう車道沿いに何箇所か路肩が広い場所があるので、地元の方々が迷惑しないように配慮しながら停めさせて貰うのが良いでしょう。


寺久保山駐車スペースから望む寺久保山方面。美しい里の風景が広がります。


寺久保山雷電神社は車道からも左手に見える鳥居が目印です。車道からは畦道を辿れば神社の前に出られます。


寺久保山神社左側の裏手にある踏み跡を進みます。道標はありません。


寺久保山雷電神社の駐車場です。車で利用する場合には寺久保公民館手前を右折して入るようになりますが、とても狭い道なので勇気と冒険心が必要です。駐車場は再整備すれば20台は停められそうな雰囲気です。


寺久保山駐車場の山側斜面に踏み跡があるので突撃します。道標はありません。本当はもっと良いアプローチがあるかもしれません。


寺久保山駐車場の裏山は植林帯なので何処でも歩けますが、古い林道があるのでそれを辿っても大丈夫です。


寺久保山植林帯から尾根上に出てしまえば、はっきりしたハイキングコースとなります。


寺久保山寺久保山道標は全くありませんがとても明瞭な登山道が尾根上に刻まれており、迷う心配はありません。


寺久保山植林の薄暗い雰囲気は駐車場の裏手だけ。あとは雑木のとても明るい尾根道が続きます。


寺久保山最初のピークが雷電山。朽ちた道標の切れ端が残っていました。


寺久保山雷電山から寺久保山を望みます。


寺久保山寺久保山雷電山からは小さなアップダウンを繰り返しながら、徐々に高度をあげていきます。葉が落ちた季節ならばなかなか楽しい尾根道です。気になっていた倒木も雷電山コースについては杞憂に終わりました。けれども、確かに松の倒木がとても目立ちます。県南の里山は松の被害が何処でも深刻なようですが、寺久保山周辺も例外ではないようです。


寺久保山尾根道の左手には佐野クラシックゴルフ倶楽部がど〜んと構えています。気になってしまう方は想像力でゴルフ場を脳内から抹殺してハイキングを続けてください。


寺久保山尾根の右側は登山道に沿って明るい落葉樹の森が広がります。


寺久保山う〜ん・・・寺久保山の右肩を望むとすっかり地盤が露出した場所が見えます。砕石によってとうとうあんな場所まで崩されてしまったのですね。近い将来、寺久保山自体が消えてしまうことのないように願うばかりです。


寺久保山尾根上から寺久保山の山頂を望みます。


寺久保山寺久保山尾根道の上部になると露岩も多く、松や潅木が主体なので展望が期待できる場所もあります。倒木も随分整理されたのかも知れません。雷電山からここまでの間、それ程気になる倒木はありませんでした。


寺久保山一旦下って植林帯の通過。周辺はそれまでのはっきりした尾根筋からあいまいな地形となります。踏み跡はしっかりしているので大丈夫です。


寺久保山前方の植林の中に山頂があるようです。


寺久保山寺久保山の山頂に到着です。


寺久保山山頂はこんな感じ。・・・山頂の佇まいとしてはかなりがっかり感のある雰囲気です。北側の笹を刈ってしまえば相当眺めが良さそうなので残念。


寺久保山それでも山頂南側には幾つかの日溜まりスペースがあるので吉としましょうか。


寺久保山寺久保山山頂にある古い道標に従って塩坂峠に向かいます。山頂から塩坂峠への道もはっきりしています。


寺久保山山頂下からようやく北側の大展望。


寺久保山日光の山々から三峰山周辺までのパノラマです。


寺久保山男体山と女峰山。本日も神々しいお姿であります。


寺久保山寺久保山から歩いて最初のピーク。


寺久保山ここでも古い道標がまだまだお仕事中。どなたか新しい道標を作って退職させてあげてください。


寺久保山小ピークからは南側の展望が広がります。


寺久保山ゴルフ場を隔てて大小山までの山並み。


寺久保山寺久保山展望の良いピークからの下りは盛大に伸びた笹ヤブの海。本日のハイキング全体で唯一バリエーションコースっぽい場所。ただし、足元はしっかりと立派な登山道があるので、見た目より簡単に通過出来ます。


寺久保山んがぁ〜・・・。


寺久保山次のピークで笹ヤブを脱して一段落。後方は寺久保山の山頂です。


寺久保山至近距離に迫ったゴルフ場を左側に望みながら岩稜っぽい登山道を進みます。


寺久保山道はしっかりしており躊躇せず歩けます。眺めもそこそこにあってなかなか楽しい区間です。


寺久保山雪を纏って堂々とした袈裟丸山の展望。


寺久保山こちらは山王山。なかなか立派な山容です。今回は立ち寄れませんが、近いうち是非登ってみたいですね。


寺久保山小さな岩場を繰り返し越えていきます。


寺久保山そのような岩場は素晴らしい展望台となっています。


寺久保山やはり男体山が望めると嬉しくなってしまいます。


寺久保山ちょっとした岩場。


寺久保山今回はじめて見るタイプの道標。心強いですね。


寺久保山寺久保山山王山と寺久保山および塩坂峠とを結ぶ分岐に到着。旧い道標とともに新しい道標も建っています。


寺久保山越床自然環境愛好会の皆さんが一帯の道標を整備しているのでしょうか。後日、ネットで調べたのですが情報を得られませんでした。いずれにしても、寺久保山から越床峠、大小山までハイカーを案内してしまうのはなかなかの力技で良い考えです。


寺久保山寺久保山山王山との分岐から登山道は更に立派な雰囲気へと様変わり。その辺の低山にある登山道よりもしっかりしたもので、大変歩き易いです。


寺久保山天井が抜けてしまったような展望の良いピークに到着。


寺久保山足利の行道山方面を望みます。


寺久保山次のピークまで草原のような稜線が続きます。伐採したようにも見えませんが・・・。


寺久保山原因は山火事のようですね。植林された木々も炭化して佇んでいます。ハイカーによる火の不始末であるならば猛省すべき事態ですね。山火事は消火活動が困難であるだけに、火の扱いには注意したいもの。


寺久保山おかげで展望の良い稜線歩きが続きますが、気持ちはちょっと複雑です。


寺久保山眺めの良い稜線からは赤城山が良く見えます。


寺久保山寺久保山松と潅木の明るい稜線のアップダウンが続きます。


寺久保山寺久保山朝方登り始めた位置の丁度反対側。ゴルフ場の周囲を一周したような感じです。結構歩き甲斐のある楽しいコースですよ。


寺久保山稜線上の尾根道には所々に岩場があってアクセントになっています。勿論、鎖やロープの設置が必要なほどシビアなものではありません。


寺久保山この辺りまで来ると大小山方面へと連なる山々が随分と大きくなってきました。


寺久保山ゴルフ場を前景に寺久保山を望みます。


寺久保山このピークで登山道は直角に右折。寺久保山の山域から徐々に離れていく感じですね。


寺久保山寺久保山高度もどんどん下げていきます。・・・と言っても寺久保山でさえ350メートル程度ですから、今日は一日2〜300メートルの山道を登ったり下りたりして過ごしているわけですね。下った地点では旧い道標と新しい道標がコラボしていました。良いアイデアだと思います。


寺久保山前方は寺久保山と大小山の山塊を結ぶ鳩峰山方面。


寺久保山再び爽快な稜線。が、この場所でも山火事の痕跡が・・・。


寺久保山越床峠方面を望みます。大小山まではまだまだ遠いですね。


寺久保山行道山と足利の市街地を望みます。


寺久保山反対側を望むと寺久保の集落が眼下に望めます。あそこまで歩かなければなりません。


寺久保山展望地の直下が塩坂峠です。時期がよければマンサクの花が見られるそうですよ。


寺久保山塩坂峠は道標やベンチが設置された好ましい雰囲気の古道です。


寺久保山左が寺久保の集落へと向かう道、右が更に幾つもの山を越えて越床峠へと向かう道。低山ながら寺久保山から大小山へと大縦走出来る大変貴重且つ有意義なルートです。栃木県南の山々はゴルフ場、砕石場、自動車道路、植林などで青息吐息。どこの山々も傷だらけです。そんな中で寺久保山から大小山は標高300メートル程度の山々を繋いで自動車道路を一度も横切らずに(旧293は廃道なので)歩ける素晴らしいロングトレイルです。


寺久保山縦走路から別れて関東ふれあいの道を利用して寺久保へと下ります。


寺久保山寺久保山塩坂峠へと向かう関東ふれあいの道は旧い峠道をそのまま利用しているのでしょうね。なんとなく歴史と品格の漂う道です。


寺久保山麓に広がる雑木林。こんな風景も近年はすっかり貴重な眺めとなってしまいました。


寺久保山塩坂峠から山麓に下るとすっかり様変わりした風景が眼前にひろがります。


寺久保山全線開通直前の北関東自動車道です。関東ふれあいの道はトンネル上部に取り付けられた歩道を利用して道路反対側に渡ります。道標もあって迷わず歩けます。


寺久保山トンネル上部から高速道路を見下ろします。ほとんど完成しています。現在は開通していないのでとても静かですが、開通したらこの辺りうるさいでしょうねぇ。


寺久保山北関東自動車道に沿って関東ふれあいの道も新しい道にリニューアルしていました。


寺久保山塩坂トンネルの前に簡易トイレがあるという開通前の貴重なショット。開通前の写真が撮れるのももうあとわずか。


寺久保山寺久保山高速道路を見下ろすように傍らにはひっそりと熊野神社が建っています。また、熊野神社のだっこ杉はイヌシデと杉がくっついたもの。ふるさと佐野100選にもなっていますよ。高速道路の排気ガスや騒音・振動が悪影響を及ぼさなければ良いですね。


寺久保山寺久保から関東ふれあいの道との分岐点の様子。道標が風景に埋没していて若干判りにくいです。左手の細い道が塩坂峠へと向かう関東ふれあいの道。

 


寺久保山のどかな寺久保の集落を望みます。遠くに見えるのが山王山のようですね。


寺久保山寺久保山登山の方に朗報です。児童公園のトイレが使用出来ますよ〜。


寺久保山駐車場所に戻る途中、咲き始めた梅の花。山里にも春の足音は少しずつ近づいてきています。



●駐車場
雷電神社と医王寺間の車道沿いの路肩。地元の方の迷惑にならないように停めます。
あるいは、技術と根性のある方は雷電神社の大駐車場にねじ込みます。
●トイレ
寺久保の児童公園にあるトイレ。
●登山道
危険な場所はありませんが、念のため熊避け鈴は用意しましょう。
●備考
寺久保山では4人の登山者と出会いました。雷電神社からのコースは登山道が明瞭で倒木も少なくなったようです。寺久保山から塩坂峠間も登山道はしっかりしています。特に、山王山との分岐を過ぎれば道標も沢山あって迷う箇所もありません。出来れば、越床峠を越えて大小山までの縦走がお薦めです。反面、般若峠や不動滝のコースは荒れ気味のようなので多少の度胸が必要です。寺久保山周辺の登山道は松被害と山火事などで展望箇所は多いのですが心中はちょっと複雑。
●主観的所要時間
3時間30分程度もあれば周回出来てしまいます(休憩含まず)。

●寺久保山の周辺図

この記事に関する内容はあくまで主観的な印象を綴ったものです。
もし、登ってみようかなと思われたら、面倒でも最新の情報を収集されるようにお願いします。
登山道は季節により変化します。年数を経れば様変わりもしてしまいます。
無理をしない山行で楽しい想い出を沢山つくってくださいね。

 

 


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