栃木の山 夕日岳 訪問日2012年05月13日 天候 晴れ

栃木 夕日岳 ●夕日岳アプローチ
今回の登路とした「夕日新道」に向かうには、前日光基幹林道のひとつ河原小屋三の宿林道を利用します。古峰神社へと向かう一の鳥居のY字路を右折して東大芦川沿いを進みます。蕗平との分岐は橋を渡ったT字路で、その場所に3台程度駐車可能です。尾根末端のお地蔵さんが目印で、この地点から夕日新道は始まっています。尚、ちょっとだけ楽したい場合は、蕗平まで入って鳥居の傍らを走る林道を利用すれば尾根上の登山道に合流します。蕗平の路肩にも駐車可能です。

●夕日岳
夕日岳は前日光の山並みの中で盟主的な存在です。古峰ヶ原、古峰神社、細尾峠などからの登路が一般的ですが、今回利用した「夕日新道」はダイレクトに夕日岳山頂を目指す唯一の登山道で、夕日岳を味わうには最適なルートです。カタクリの群生地やアカヤシオのトンネル、様々なツツジが咲き競う様は花の尾根道と言えますね。反面、千メートルを超える標高差や上部の岩稜の登下降など、判断技術や体力を要するので、初心者は経験者に同行して貰ったほうが良いでしょう。


夕日岳 ハイキングルート

栃木 夕日岳夕日岳への登山口、蕗平への分岐には3台程度の駐車スペースがあります。地図上では463メートルの標高点が示されている場所です。なので、ここから歩くと夕日岳山頂まで1063メートルの標高差を登り切る必要があります。なかなかスペシャルでエキサイティングなルートでありますぞ。

栃木 夕日岳廃村となった蕗平へと通じる道。当時は数件の家屋があったようですね。


栃木 夕日岳山間に開けた蕗平に到着。分岐から数分程度です。蕗平周辺にも路肩などを利用して駐車可能。


栃木 夕日岳たつたひとつ寂しく残る鳥居。この鳥居脇の木杭が並んだ林道をそのまま登っていきます。「夕日岳新道登山口」などという小洒落た標識はありません。どなたか立派な標識を設置してくださいね。


栃木 夕日岳林道から蕗平を見下ろします。竹林や庭木がそのまま残っているので、なんとなく曾て人々が生活していた場所であることを偲ばせます。


栃木 夕日岳林道は尾根を乗っ越して進みます。眼下には東大芦川と前日光基幹林道の河原小屋三の宿線がチラチラと望めます。


栃木 夕日岳林道が開削された区間の尾根は改変激しいので、蕗平からこの林道を利用するのが無難なようです。但し、駐車地である河原小屋三の宿線の傍らから、頑固一徹に登ってくることも可能です。尾根を潰して貫いている林道が右側に逸れていく場所が夕日岳へと続く新道入口と考えて良いでしょう。尾根に取り付く場所の赤テープが目印になっています。どなたか格好良い看板を作ってくださいな。標高は640メートル辺りと思われます。


栃木 夕日岳檜の植林帯を登ります。なかなか歩き易い尾根じゃないの、と油断していると、間もなく、薄っくらい植林の中を一気に高度をあげます。ひぇ〜〜。


栃木 夕日岳植林帯の壁を登り切ると傾斜が緩くなります。下山時は進行方向左手に引きこまれやすいので要注意箇所。地図上で677メートル標高点のある尾根筋のほうが立派なので、なんとなくフラフラと行ってしまいそうじゃないかと。


栃木 夕日岳左手は檜の植林、右手は自然林という尾根筋を辿ります。


栃木 夕日岳905メートルの標高点です。ここからは暫くの間、穏やかな登りが続きます。


栃木 夕日岳905メートルのピークからは自然林に包まれた尾根筋となります。


栃木 夕日岳新緑の時期なのでツツジの花も多く、気持ちの良い道が続きます。


栃木 夕日岳岩の多い尾根ですね。


栃木 夕日岳テープ類や古いペンキ印もあって、迷う心配はありません。


栃木 夕日岳次第に尾根筋が広くなって来ましたよ。


栃木 夕日岳尾根上とは思えない平坦地に、なんか標識らしいもの発見


栃木 夕日岳・・・とらり平?。いや、トラッ平かな。いやいや、虎なんぞ居るわけないから、ひらっ平かなぁ。・・・う〜〜む。


栃木 夕日岳あぁ〜、なんて夕日岳の遠いこと・・・。


栃木 夕日岳ツツジだらけのトラッ平を経て。再び傾斜が強まっていきます。
なかなか素晴らしい雰囲気の尾根筋ですよ。


栃木 夕日岳左手の高みに向かって登山道は続きます。


栃木 夕日岳登り着いた場所の立木になんか標識らしいもの発見。丁度、1294メートルの標高点となる場所。


栃木 夕日岳・・・おおほのち?。いや、オオホッチ?。
それとも、「高ボッチ」みたいな感じで「大ボッチ」かな。・・・う〜〜む。


栃木 夕日岳「オオホノチ」からはアカヤシオがお出迎え〜


栃木 夕日岳夕日岳も多少近づいて来たようなそうでないような・・・。おじさんはなんとなく登れそうな予感がして来ましたとさ。


栃木 夕日岳標高1200メートル辺りを越えるとアカヤシオが次第に増えてきます。


栃木 夕日岳ありゃ、せっかく登ってきたのに下りるのかい。・・・勿体無ねぇ〜。


栃木 夕日岳右手には女峰山、大真名子、男体山がチラ見え状態。


栃木 夕日岳栃木 夕日岳下りたらまた登って、また下りて更に登って・・・むむむ、いい加減にせんかい〜。


栃木 夕日岳栃木 夕日岳地図上では全く表記されていない鋸刃状の細かなアップダウンが続きます。勿論、マイナーなルートなのでロープや鎖などという有難い代物は皆無。


栃木 夕日岳なんだか夕日岳が近づいて来ませんなぁ〜〜。


栃木 夕日岳1300メートル辺りでフィールドアスレチック状態と化しています。安全第一に歩いているので遅々として進まんのです。


栃木 夕日岳ようやく乱高下から開放されてすっきりした尾根道になりましたぞ。目指せ、夕日岳〜〜。


栃木 夕日岳・・・えっ?、胸突って、・・・うぇ〜〜ん。


栃木 夕日岳胸突の頭上に立ちはだかる大岩。左右どちらからも巻けますが、どちらもロープや鎖がないのでそれなりに面倒。登りは左側、下りでは右側を試しました。丁度、1300メートル付近となります。


栃木 夕日岳胸突から解放されると伸びやかな尾根筋が展開します。あぁ〜、良かった。


栃木 夕日岳なんとなく樹木が伐採されてますよねぇ。登山道開削時に整えたのでしょうか。お陰でとても歩き易いのです。


栃木 夕日岳周囲はアカヤシオだらけ。


栃木 夕日岳ようやく夕日岳の頂が近づいて来ましたよ。後から判りましたが、実際の山頂はずっと後方でした。あはは・・・。


栃木 夕日岳栃木 夕日岳自然の造形を堪能しながら進みます。


栃木 夕日岳この辺りの登り道から、ピークを通らずに左に巻いていく踏跡がありますが、危険なので入ってはいけません。面倒でも忠実に尾根をトレースします。1450メートルのピークに立てば再び明瞭な登山道が続きます。


栃木 夕日岳再び急降下。なんでやねん〜。


栃木 夕日岳栃木 夕日岳まるで切戸のような場所ですなぁ〜。


栃木 夕日岳・・・いわたあ?。岩たあ・・・。なんのこっちゃ。・・・う〜〜む。
帰路、先程の巻き道らしい場所から登ってきた登山者の方が、命の危険を感じたと申しておりました。まさに、「岩っタァ〜」という感じです。


栃木 夕日岳「岩タア」を過ぎると再び道は穏やかに。


栃木 夕日岳頭上にはアカヤシオ。なんか、今年はいまひとつなのかも。


栃木 夕日岳おぉ〜、前方が明るく開けてきましたぞ。もう登らなくても良いのかな。


栃木 夕日岳栃木 夕日岳
・・・・むむむ、ここは駅前か。
静かな山道を登ってきたおっさんは怒涛の登山者にすっかり怯んでしまいましたとさ。


栃木 夕日岳栃木 夕日岳登山者軍団が去るまで辛抱強く待ちましたよ。静かな夕日岳山頂です。



栃木 夕日岳表日光の皆様方です。


栃木 夕日岳足尾と奥日光の皆様方です。


栃木 夕日岳白根様です。有難や〜。


栃木 夕日岳こっちは女峰様。


栃木 夕日岳言わずもがなの男体様。


栃木 夕日岳栃木 夕日岳
地面に落ちて静かに朽ち始めた夕日岳新道入口の看板。あれ、
お労しや〜。
しかも「なにこれ、読めないよねぇ〜」などとツンツンしてる失敬な登山者もおりまして、ついついあまりに不憫なのでテープでまきまきしてしまいましたよ。とりあえずこれでランチタイムに登山者のお尻の下になることは免れそう。


栃木 夕日岳山頂直下で頑張る蕗平、本沢林道を示す看板。赤テープで括られ凛々しい佇まいですぞ。


栃木 夕日岳夕日岳山頂に別れを告げて下山します。


栃木 夕日岳帰路もなかなか大変そうですよぉ〜。


栃木 夕日岳あはは、下山なのに登りの多いこと・・・。


栃木 夕日岳栃木 夕日岳再び、登ったり下りたりと格闘します。


栃木 夕日岳でも、こんな眺めは夕日新道を歩いた者だけの特典と言えるかもです。。


栃木 夕日岳アカヤシオ、また、来年まで見納めです。


栃木 夕日岳振り返って夕日岳を望みます。なかなか遠くなってくれませんなぁ〜。


栃木 夕日岳時期は外してしまいましたが、夕日新道はカタクリが群生しているようですね。カタクリの花も多少残っていましたよ。


栃木 夕日岳こちらは本沢林道方面。こっから下りると大芦渓谷ヒュッテまで随分長い道のりのようですね。


栃木 夕日岳栃木 夕日岳もう一方は蕗平を示す看板。トンネルのように続く尾根道は間違えようがない雰囲気。


栃木 夕日岳栃木 夕日岳もう少し花が多ければアカヤシオのトンネルといった感じです。


栃木 夕日岳年によってアカヤシオの開花は当たり外れがあるようです。というよりもちょっと遅かったかな。


栃木 夕日岳463メートル地点まではまだまだ遠い道のりです


栃木 夕日岳アカヤシオ回廊を下っていきます。


栃木 夕日岳こんな長閑な尾根道が何処までも続けば幸せなのですが・・・。


栃木 夕日岳栃木 夕日岳あぁ〜、再び登ったり下りたりのくり返し。嬉しいやら、悲しいやら。


栃木 夕日岳夕日新道の尾根筋にはこんな二重山稜のような地形が散見されますよ。


栃木 夕日岳ようやく着いた「オオホノチ」で大休止。こっから直接大芦渓谷ヒュッテに下ってしまうのも粋な選択ですぞ。


栃木 夕日岳栃木 夕日岳この後は怒涛の下降です。標高差が千メートルもあると植生の変化が楽しめますなぁ。


栃木 夕日岳1071メートル標高点からの下りは気持ち左寄り、905メートルの三角点があるピークの先、780メートル付近から蕗平へと続く尾根に乗るには多少注意が必要。おそらく、そのまま尾根らしいところを進むと677メートルのピークがある尾根に向かってしまいます。なので、もうちっと右側の植林の垂直の壁になったような場所から降ります。下っていると次第に尾根のようになっていきます。


栃木 夕日岳無事、蕗平に戻りましたよ。


栃木 夕日岳林道を利用して夕日新道を登る場合には、この鳥居脇の道を登っていきます


栃木 夕日岳んで、林道なんかでズル出来るかいという方はこのお地蔵さんの裏手から登りましょう。尾根の形状からもここが夕日新道の本当の始まりと考えるのが妥当でしょうね。林道で度々途切れるものの尾根上には踏み跡がしっかりついています。ここから登るなんてまっことストイックな生き方ですなぁ〜。


栃木 夕日岳後日談
職場にA氏が訪ねてきましたよ。

A氏 「わたしも蕗平から夕日に登ってきたよぉ〜。走るのはちょっと無理だねぇ、難コースだから。歩いて登ったよぉ。」
ボク 「そうでしょうねぇ〜、あそこはベテラン向きだからさすがのぼくも登りで4時間近くかかりましたよぉ〜。まっ、走らなれければそんなもんでしょ。ははは。」
A氏 「えっ? 走らなかったけど、だいたい夕日まで2時間半くらいだったよ。」
ボク 「・・・・ムッカァァァァァ〜〜〜」

で、A氏曰く、夕日新道はシロヤシオもすごいんだそうです。
おしまい。


●駐車場
前日光基幹林道と蕗平の分岐に3台程度。蕗平の路肩に3台程度。ゲート無いけど蕗平から先の林道は侵入しないほうが無難。
●トイレ
ありません。
●登山道
危険な場所はオオホノチから岩タア辺りまで。鎖やロープに頼れない岩稜の登下降が続くので十分ご注意を。また、廃道とはなっていないものの、地図、磁石、GPS持参は最低条件。全般、尾根筋を辿るので迷うようなことはないと思いますが、下山時は引きこまれやすい支尾根に注意。尚、胸突からの大岩の迂回の取り方や、岩タア手前のピークに登る際に続く巻き道状の踏み跡は要注意かもです。
●備考
夕日新道ではふたりの登山者に出会いました。夕日岳山頂は満員御礼でした。
それと、再三言いますが山頂で大声で山自慢すんのやめてくんねぇかなぁ〜。うるさいから。
●主観的所要時間
7時間程度で戻って来られそうです(休憩含まず)。

●とても参考になりました
「バテバテ山日記」

ぶなじろうさんの蕗平から夕日岳の記録です。
「アキ爺の山歩き・沢歩き」
アキ爺さんのプレート考察を拝見して「オオホノチ」の疑問が晴れましたよ。
●夕日岳の周辺地図

この記事に関する内容はあくまで主観的な印象を綴ったものです。
もし、登ってみようかなと思われたら、面倒でも最新の情報を収集されるようにお願いします。
登山道は季節により変化します。年数を経れば様変わりもしてしまいます。
無理をしない山行で楽しい想い出を沢山つくってくださいね。

 

 


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