●三方ヶ峰と池の平湿原アプローチ
三方ヶ峰と池の平湿原へのアプローチは小諸インターで下りて車坂峠経由で向かうか、東部湯の丸で下りて地蔵峠経由で向かうことになります。但し、車坂峠からの林道は整備されたものの荒れた路面。地蔵峠からは立派な舗装道路を走ります。尚、夕刻5時には双方ともゲートが閉じられてしまうので、池の平駐車場に停めたマイカー登山の方は要注意です。また、夏季は7月中旬から8月半ばまで、週末に限りマイカー規制となります。なので、期間中はシャトルバスを利用することとなります。
●三方ヶ峰と池の平湿原
三方ヶ峰と池の平湿原は水ノ塔山、東篭ノ登山、西篭ノ登山と対峙する穏やかな形の火山。火口の中が池の平湿原となっており、季節に応じて様々な花で埋め尽くされます。アヤメやコマクサ、マツムシソウやヤナギランの大群落は見事です。全般、山登りというよりも、花々を愛でながらの展望ハイクといった趣です。危険な場所が少ないので子供連れのハイキングには最適ですね。三方ヶ峰自体は周辺で一番標高が高いという訳でもありません。あまり目立たない地味なピークですが、国土地理院の地形図にも名称が記載されているので訪れる登山者も多いようです。近年ではコマクサが見れる山として知名度が高いようです。
さて、午後は三方ヶ峰と池の平周辺散策です。で、雲上の丘とか見晴岳とか、とってもかる〜いネーミングしちゃったの誰ですか。正直に言いなさい。
兎平の駐車場から直接池の平に向かわずに、火口を半周して三方ヶ峰を訪ねることにします。登り始めは木製の階段が続きます。
午前中に登った東篭ノ塔山に較べて、更に楽チンな道が続きます。湿原だけでUターンしてしまうのは、まっこと勿体無い筋書きなのですよ。
両側に気持の良い草原が次々に現れます。シシウド、ヤナギラン、マツムシソウ、ワレモコウ、ノアザミなどなど、沢山の花々が出迎えてくれる極上の散歩道でありますです。
こ〜なってくると、まるで道端の雑草のように、皆さん方とっても元気であります。良いことです。
火口の縁には難なく登りつくことが出来ます。火口と言っても緑に覆われた山上の庭園ですな。
マツムシソウとワレモコウのコラボです。
ヤナギランとノアザミのツートップです。
登ってきた斜面を振り返ります。文字通り花の道。

さて、登り基調で見晴岳という場所に向かいます。右側は鬱蒼としていますが、左手は終始明るい草原などが点在しています。
チラチラと眼下に池の平(噴火口)が見渡せます。
う〜ん、雷の丘ねぇ・・・。前日、前々日と洒落にならん雷雲に遭遇していたので、あんまり楽しくない名称ですなぁ〜。
ヤナギランの群落がすっごいのです。

火口の縁を歩む感じなので、あんまり高低差がないのです。
高峰山と黒斑山が見えました。黒斑はこっち側の小火山群とは規模が違う雰囲気。
両側が次第に草原となってきましたよ。
気持ちの良い小道です。
登りついた場所が雲上の丘・・・もっとまともな名称にして頂きたいものですぞ。
先程登った東篭ノ塔山と西篭ノ塔山が仲良く並んでいますよ。右側は水ノ塔山。
眼下には池塘を抱いた池の平湿原が望めます。まさに此処は雲上の丘ですなぁ〜、あははは・・・・ん、アレ?
んで、ピグミーの森とかいうショウモナイ名前つけた奴、怒らないから正直に出てきなさい。なんで、ピグミーの森なのか述べてみよ。
雲上の丘からは下り基調です。
で、ここが分岐。右手に行くと見晴岳。左手は池の平、若しくは三方ヶ峰となっています。要は三叉路を形成しているという感じかな。
言葉より地図のほうが宜しい感じです。
で、折角なので見晴岳に登ってみました。標高はおそらく2095メートル程度じゃないかと。
ていうか、殆ど森の中の突起みたいなピークですけども。
再び火口の縁を進みます。
相変わらず豊富な花々が彩りを添えています。
三方ヶ峰と池の平の分岐です。
分岐付近から見下ろした池の平湿原。東側が抜けていなかったら火口湖にでもなっていたのかな。
三方ヶ峰に到着。至って地味な山頂であります。
でも、見上げる空は素晴らしい。
南側はコマクサの群落があるので頑丈な柵でガードしてます。
山頂自体は地味ですが展望は抜群です。池の平湿原から訪ねる価値は十分にあると思いますよ。
つぎは池の平湿原に向かいます。
草原の中に続く木道。
池の平湿原とは少し離れた草原です。静かで好ましい雰囲気ですね。
池の平湿原に到着。久しぶりの鏡池。
鏡池はこんな感じの池塘です。
火口底全体が湿原となっていますよ。
なので、山々に囲まれた別天地といった趣です。

湿原のど真ん中を木道が敷設されています。
むぅぅぅ〜、夏休み最後の休日をおじさんは噛み締めているのであった。
なんという哲学的な天候であろうか。しばらく、自己反省の時間を過ごします。
北側から池の平湿原を望みます。東側の縁まで周回出来るようになっています。
お値段高そうな看板。こ〜いうのいらないから、ふつうに保護してくれや。地道にやっておくれ。
駐車場に向かう道。夏の終わりを告げるような透きとおった光でありますよ。
駐車場に到着。ここにも看板。でも、地図付きなので案外便利。
これで池の平火山を周回したことになりますな。
で、なんでコマクサ峠なんて名前つけちゃったの。
さて、兎平の駐車場は午後4時半には出発しないとイカンのです。何故ならば、地蔵峠と車坂峠の両側で翌朝までゲートを閉めてしまうから。職場にゲート閉められちゃったので出社出来ませんなどという恥ずかしい連絡は出来ないので、頑張って帰ることにします。
池の平周辺で出会った花々とか
シャジクソウ
ツリガネニンジン
ハクサンフウロ
イブキジャコウソウ
マツムシソウとクジャクチョウ
シモツケソウ
マツムシソウ
おぉ〜、白いツリガネニンジン

クガイソウとシシウド
●駐車場
池の平駐車場。尚、シーズン中の週末はマイカー規制があるようです。全く知りませんでした。
その場合、地蔵峠や高峰温泉で規制されるみたいです。んで、シャトルバスで池の平へ。
料金は500円で、おおよそ7月半ばから8月のお盆の頃までのようです。
●トイレ
地蔵峠、車坂峠、池の平駐車場など。
●登山道
全般、ファミリー登山に最適な雰囲気。小さなお子さん連れでも池の平湿原一周はしてみましょう。道標も適度に整備されておりしっかりした遊歩道です。雲上の丘方面のコースは多少ハイキングらしい道となりますが、登山というほどではないので家族連れで十分楽しめると思います。コマクサやアヤメが開花する時期もお勧めです。
●備考
池の平湿原では数えきれない程の観光客と遭遇しましたよ。本日は雷も無くて良かったです。
●主観的所要時間
駐車場から雲上の丘経由で池の平湿原周回はおよそ1時間40分程度(休憩含まず)。
この記事に関する内容はあくまで主観的な印象を綴ったものです。
もし、登ってみようかなと思われたら、面倒でも最新の情報を収集されるようにお願いします。
登山道は季節により変化します。年数を経れば様変わりもしてしまいます。
無理をしない山行で楽しい想い出を沢山つくってくださいね。