●毛無山アプローチ
毛無山へ向かうには、中央高速河口湖インターを下りて国道139号を使います。東恋路から707号線を使って河口湖大橋を渡り、21号の湖北ビューラインを使って河口湖から西湖を目指します。河口湖から山道を少し登るとトンネルが見えてきます。このトンネルが文化洞トンネルです。古いガイドブックやネット情報ではトンネル脇に駐車場があるように記載されていますが、現在は駐車禁止となっています。なので、トンネル手前の富士河口湖霊園脇のスペースに駐車するしか無さそうです。
●毛無山
毛無山は単独で登られることは稀で、大抵はここから続く十二ヶ岳と組み合わせて登られることが多いようです。また、お隣の天子山塊にはいろいろな百名山に名を連ねる著名な毛無山がありますので、ここでは御坂毛無山として区別しました。毛無山の上部は御坂山塊らしい植生で、南側に面したコースは常に明るい陽光が降り注ぐ小道です。頂上直下からはカヤトの草原となっており、背後には富士山が裾野を広げて堂々とした姿で迎えてくれます。山頂も、南側は遮る灌木もなく、山中湖、河口湖、西湖を前景にした富士山の姿は見飽きることがありません。


文化洞トンネル脇の駐車場は、現在のところ駐車場としての使用は禁止のようですね。有刺鉄線で囲ってあるので登山口に入るのもなんだか罪悪感。残念ですが、私有地である限りは地権者の好意で駐車可能であることを忘れてはいけません。
というわけで、至近距離にある霊園脇のスペースに駐車。道路脇なのでアブねぇ場所ですが、数台は停められそぉ。


先ほどの登山口に戻ります。きちんと登山口案内板は出ているものの有刺鉄線で塞がれているという不思議。
下界の不条理は兎も角、文化洞トンネル上の分岐にやって来ましたよ。左が足和田山(五湖台)、右がこれから向かう毛無山。
道路脇やトンネル上部辺りは改変されて藪っぽい植生。こんな貧乏くさい感じがずっと続くのは嫌だなぁと思っていたけれど、なんとなく登る度に周囲は好ましい雰囲気に。


長浜ルートと案内されているものの、本来の分岐はもっと先だよなぁと考えつつ、急坂を登っていくのであった。マイカーとかバス停の都合とかでワープする価値はありそぉ。同じ道を歩きたくない人には良いかな。
最初の急登が一段落。まだまだ登らなければね。背後を見れば梢越しに富士山の頭がチラチラ見えたりしてますけど、なにしろ足和田山に見下されているうちはダメ。


周囲は赤松の林へと変わります。松くい虫が猛威を振るってきた昨今、こ〜んな赤松林に出会ったのは久しぶりなんであります。
梢越しに望む十二ヶ岳方面。カッコいい面してます。
これから向かう毛無山方面。山頂下の黄金色のカヤトの原が望めます。


まるで童話の世界のような木立が続きます。
新緑の頃とか紅葉の季節にもまた来てみたいですね。


ようやく長浜との分岐に到着。付近の雑木はまこと日本的風情です。
ほどなくカヤトの原へと登山道は進んでいきます。本日はリキテックスで塗ったくったような空の青さですよ。枯れたススキなどがライトベージュ色なので、殊更に青空のブルーが際立ちますです。
ドッカ〜ン!!
いやいや、この眺めはお手上げですなぁ。日本人に生まれて良かったぁ〜。
空へと向かう小道は天にも届きそうな感じ。

まるで空中散歩。楽しい〜。


河口湖を見下ろします。更に遠くには山中湖。
吸い込まれそぉな青。空に向かって落ちていく感じ。
火山地形の教科書のような展開。


カヤトの原を登りきると毛無山の山頂。山頂のプレートは三角点に立てかけてありましたので、登頂者は手に持って記念撮影をしなさいということかな。
山頂は南面に向かって広く視界が得られます。
御坂や天子の山々はよくも悪くもこの圧倒的な存在感とと共生していくわけですね。
山頂部だけをアップで撮影してみたら、なんだか昔の松竹映画のようになってしまった件。
栃木からは家並みの間から辛うじてポツンと覗く富士山ですが、間近に接するとその裾野のでかいこと。
宇宙的な拡がり。


3分迷って決断した答えは、「今日は寒いしめんどいから行かねぇ」ということで、十二ヶ岳さん次回まで待っててくださいな。
予定変更のため毛無山の山頂と別れを告げて下山。
登りでは背後に背負っていた富士山も、下りでは常に視界に入ってきますよ。
河口湖と大昔に分断されてしまった西湖。河口湖よりも静謐で良い感じです。
冬枯れの小道。
こんな素敵なとこを登ってたなんて気づかなかった次第。
正午過ぎでもなんとも弱々して陽光。なんとなく寂寥感も漂う散策は冬ならではのもの。
登りが大変だったけれど、その分下りの早いこと。
あっという間に文化洞トンネル脇へ。
結果、半日ハイキングで終了。
河口湖とかに寄り道。正面には先ほど登った毛無山と十二ヶ岳。
破風山とか黒岳方面。
ということで御坂の山々は楽しいので結構通い甲斐がありそぉですね。河口湖畔からお疲れ様でした。
●駐車場
古いガイドブックやネット情報では文化洞トンネル脇の駐車場を指定していますが、現在は駐車禁止となっていますので注意してください。毛無山や十二ヶ岳と組み合わせた周回には、富士河口湖霊園の道路脇スペースが適当と思われます。
●トイレ
登山口周辺には見当たらないので、道の駅かつやま、国道沿いのコンビニなど。
湖北ビューライン沿いの公衆トイレはシャッター閉まって使えんかった。なんのための公衆トイレなんだか・・・。
●登山道
毛無山だけならば危険な場所はありません。
●備考
毛無山では10人の登山者と出会いましたよ。
●主観的所要時間
毛無山のみの往復で2時間半程度(休憩含まず)。
●毛無山周辺の地図

この記事に関する内容はあくまで主観的な印象を綴ったものです。
もし、登ってみようかなと思われたら、面倒でも最新の情報を収集されるようにお願いします。
登山道は季節により変化します。年数を経れば様変わりもしてしまいます。
無理をしない山行で楽しい想い出を沢山つくってくださいね。