長野の山 空木岳 訪問日2009年08月19日 天候 晴れ


空木岳アプローチ
栃木 太郎山空木岳の登山口は伊那側は駒ヶ根、木曽側は伊奈川ダムとなる。また、駒ヶ根の管の台に駐車しロープウェイを利用して、千畳敷から主脈を縦走方法と池山尾根を往復する方法がある。いずれにしても、日帰りは限られた登山者のみで、一般的には小屋での一泊が必要となる。空木岳周辺でのテント設営は全面禁止。
●空木岳
中央アルプスの中心に南駒ケ岳とともに威容を誇る、日本百名山の山。観光地化されていない為、花崗岩と白砂の王国を訪ねるには相応の体力が必要。危険な場所はないが、大地獄、小地獄や木曽殿越と空木岳山頂の間は、まじめに歩いたほうが良い。空木平は夏季は高山植物のお花畑、秋は美しい紅葉の地なので寄り道する価値は大いに有り。


空木岳 ハイキングルート

空木岳管の台のロープウェイ向け駐車場。昼間は満車に近い状態です。有料で一日400円ですが、縦走で複数日使用しても400円。トイレもあって、深夜でも入場出来ます。この日は前日の豪雨の為、道路が点検通行止め。始発のバスがようやく動き始めたのが朝7時過ぎ。早々に予定が狂いました。


空木岳定番の風景。


空木岳極楽平へと向かう道。浄土乗越に向かう登山道に較べてとても空いています。ロープウェイの駅舎が眼下に望めます。


空木岳空木岳千畳敷はカール地形なので、稜線に近づくほどに傾斜は増していきます。


空木岳花崗岩の巨岩が点在し、庭園のような風情です。


空木岳極楽平に到着。分岐に荷物をデポして三ノ沢岳に向かった登山者がいるようです。


空木岳空木岳稜線の西側には堂々とした三ノ沢岳。宝剣岳などから望む姿よりボリュームがあります。東側には千畳敷を眼下に南アルプスの山並みが連なります。


空木岳今回は時間の都合であっさりと割愛した宝剣岳と木曽駒ケ岳方面。


空木岳極楽平から島田娘に向かう道。平坦で天上の散歩道。


空木岳空木岳島田娘から望む空木岳と南駒ケ岳。今回の目的地です。・・・う、えらく遠いやないかい。


空木岳南アルプスが屏風のように連なり、伊那の盆地も良く望めます。中央アルプスが人里から急激に高度を上げている山脈であることが良く判ります。


空木岳空木岳島田娘から悲しいくらい高度を下げてしまいます。前方には次のピーク、濁沢大峰が近づいてきました。


空木岳振り返ると島田娘と三ノ沢岳。素晴らしいパノラマです。


空木岳空木岳ようやく訪れた夏山らしい風景。今年はすっかり天候不順に翻弄されてしまいましたが、遅ればせながら夏山シーズン到来です。


空木岳空木岳濁沢大峰が目前。・・・まだ下るみたいです。最低鞍部からは一転して急登の連続。山頂まで急斜面が続きます。


空木岳空木岳濁沢大峰到着。標高はそれほど高くありませんが、山々に深く囲まれて素晴らしい展望。山頂部は複数のピークで構成されており、意外にアップダウンが多い頂稜です。


空木岳空木岳濁沢大峰を過ぎると次のピーク、檜尾岳が目前です。可愛い避難小屋も良く見えます。・・・でも、せっかく登ったのに、相当に下ることになります。


空木岳空木岳檜尾岳への最後の登り。振り返ると濁沢大峰が立派な姿。


空木岳空木岳この時期、太陽は八ヶ岳の右側から昇ります。日の出とともに出発。まず、昨日通過した檜尾岳の山頂に戻ります。


空木岳空木岳檜尾岳の避難小屋。トイレ、水場もあり使い勝手の良い小屋です。昨日の道を振り返れば宝剣岳が随分小さくなりました。


空木岳南側にはこれから向かう空木岳が、素晴らしい姿で佇んでいます。


空木岳大滝山から望む檜尾岳と濁沢大峰。更に後方には木曽駒周辺の山々。


空木岳空木岳熊沢岳までは花崗岩の多い道。アップダウンが想像以上に激しい道です。周辺は二重山稜になっており、苦労の多い道ですが美しい景観が続きます。


空木岳空木岳熊沢岳直下から見上げた山頂。花崗岩の巨岩が林立しています。


空木岳熊沢岳の山頂部の眺め。これまでの狭い稜線から一転、広々とした頂稜が続きます。


空木岳空木岳ようやく空木岳が大きく望めるようになってきました。手前は東川岳へと連なる稜線。花崗岩とハイマツが庭園のような景観を形作っています。


空木岳熊沢岳から連なる幾つかのピークを登下降するとようやく東川岳に辿りつきます。


空木岳東川岳から望む空木岳は豪快の一言。


空木岳空木岳東川岳は空木岳を望む最高の展望台ですね。


空木岳東川岳から熊沢岳方面を望みます。


空木岳空木岳東川岳から木曽殿越まではお約束の大下り。本当に登下降の激しい稜線です。小屋手前から望む空木岳と南駒ケ岳。


空木岳木曽殿山荘は完全予約制ですが、登山者の疲労度によっては柔軟に対応しています。超満員の中での素泊まり宿泊でしたが、いろいろと気遣って頂き好印象の山小屋です。少ないスタッフで宿泊客の我儘や自慢話に辛抱強く付き合ってました。


空木岳空木岳空木岳への登りは小屋から二時間程度です。ハイマツの中をジグザグに切られた登山道から、次第に花崗岩の巨岩が林立する岩場の登山道となります。


空木岳空木岳山頂に至る岩稜ではハシゴや鎖、アンカーなどが連続します。チムニー状の岩溝を登りきると山頂に向かって緩やかに登るだけです。悪天候でなければ危険ではないでしょう。


空木岳空木岳山頂と南駒ケ岳。


空木岳山頂直下から越えてきた岩峰を振り返ります。花崗岩とハイマツの美しい庭園のようなコントラストは、燕岳や烏帽子岳、甲斐駒ヶ岳や鳳凰三山などに似ていますね。


空木岳空木岳の山頂に到着です。


空木岳山頂から望む南駒ケ岳方面。この時点で南駒ケ岳までの縦走は中止。来月の宿題とします。


空木岳空木岳空木平と池山尾根。そして、越えてきた中央アルプスの主脈を望みます。


空木岳空木駒峰ヒュッテ。一度は宿泊してみたい素晴らしいロケーションです。但し、避難小屋なので飲料水は自力で空木平か義仲の力水などから調達する必要があります。勿論、現在は自炊のみ。


空木岳空木岳空木平は素晴らしいお花畑。晩夏の訪問が惜しまれます。見上げれば空木岳の山頂が美しいスカイラインを描いています。駒峰ヒュッテから空木平避難小屋への道は、沢床を辿る部分が多少判り難いです。


空木岳空木岳空木平に建つ空木平避難小屋。内部も大変綺麗な小屋でトイレや水場もあります。とても利用価値の高い小屋です。


空木岳空木岳空木平を後にして山腹を巻いていくと、駒石経由で稜線を辿る登山道との分岐に到着します。水が必要な場合は、迷わず空木平の道を利用したほうが良いです。


空木岳空木岳なかなか高度が下がらない尾根道を下っていくと次第に桟道や梯子が増えてきます。


空木岳注意を促す看板からしばらくの間、大地獄、小地獄の核心部となります。但し、山での常識を習得している方なら全く問題なく通過出来ます。強いて言えば、下りで疲れている時のほうが要注意かも知れません。


空木岳空木岳遊歩道と交わってしばらく下っていくと池山小屋に到着します。ログハウス風の洒落た小屋です。内部も大変綺麗ですが、唯一の難点がトイレの臭いと網戸のない窓。太陽光発電は故障しているようでした。尚、小屋前に水場があってとても便利です。


空木岳登山道にある水場。大変豊富な水量です。


空木岳野鳥や動物観察の為に建てられたログハウス。内部は大変綺麗で清潔。おもわず宿泊してみたい誘惑が・・・。


空木岳空木岳林道終点の登山口に到着。今年は通行止めになっているので駐車場には一台も車がありません。東屋とトイレが完備されています。


空木岳空木岳林道を何度か横切って管の台へと下山します。要所には道標が建ち、登山道も良く踏まれています。林道を辿ると大変な遠回りになってしまいます。


空木岳空木岳ようやく辿りついた登山口には、クマ注意の看板が・・・。最近って一体いつなんだぁ。


空木岳あとは車道を歩いて数分でロープウェイの駐車場に到着です。お疲れさまでした。


●駐車場
管の台のロープウェイ利用客用の駐車場が便利。但し、一日400円。池山尾根の林道は2009年夏は通行止め。解除されれば林道終点に広い駐車場がある。
●トイレ
管の台駐車場、千畳敷、檜尾岳避難小屋、木曽殿山荘、空木駒峰ヒュッテ、空木平避難小屋、池山小屋、池山尾根の林道終点に其々トイレあり。
●登山道
夏季で天候が安定していれば、危険な場所はありません。クマのほうが怖い・・・。
●備考
稜線では沢山の登山者と会いました。空木岳だけが目的ならば、小屋の多い池山尾根の往復が安全です。千畳敷からはロープウェイが利用出来てなんとなく簡単に思えますが、それは好天時に限った場合だと思います。天候が崩れた条件では、長時間の稜線歩きになりますから、大変難易度が高くなります。
●主観的所要時間
今回はスケッチしながら歩いたので正確な目安はガイドブックを見てください。稜線は意外に起伏が多いので悪天候時はコースタイム以上かも。また、池山尾根は長大な尾根道なので、ある程度の時間は覚悟した方が良いです。大地獄、小地獄の通過までは意外に早いが、反面、遊歩道から管の台まではダラダラと長くウンザリします。


この記事に関する内容はあくまで主観的な印象を綴ったものです。
もし、登ってみようかなと思われたら、面倒でも最新の情報を収集されるようにお願いします。
登山道は季節により変化します。年数を経れば様変わりもしてしまいます。
無理をしない山行で楽しい想い出を沢山つくってくださいね。


 

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