栃木の山 小法師岳 訪問日2011年05月14日 天候 晴れ

小法師岳 ●小法師岳・巣神山アプローチ
小法師岳は国道122号線から銀山平へと向かう293号線に入ります。しばらく走ると右手に小さなダムサイトが見えてきますが、これが庚申ダム。管理棟の先に数台程度の駐車場があります。
登山口は車道を少し戻った墓地、またはその傍らの沢筋からとなります。明瞭な登山口表示は無いので本文写真を確認してください。その他、小滝坑跡から小法師岳を目指したり、原向駅や唐風呂林道から巣神山を目指す方法が考えられますが、事前に十分な情報を収集してください。
●小法師岳・巣神山
小法師岳は袈裟丸連峰の尾根上に位置する地味な山で、末端は巣神山となって人里と接しています。一本のすっきりと整備された登山道があるわけではないので、多少の工夫が必要で、林業の作業道、廃林道、防火帯などを併用しての登山となります。なので、GPSやコンパスがあれば安心して歩けるでしょう。危険な場所や長く続く急登は少ないものの、穏やかな起伏が続く長大な尾根です。巣神山や小法師岳までならば、比較的気軽に訪れることが出来ます。袈裟丸山までを含めると難易度が高く、トータルでの力量が試される山慣れた登山者のみが立ち入るエリア。

小法師岳・巣神山 ハイキングルート

小法師岳と巣神山銀山平に向かう途中にある庚申ダムが登山口となります。ダムサイトの管理棟を過ぎると一般観光客向けの駐車スペースがあり、数台程度の駐車が可能です。道路端なので見落とすことはないでしょう。事情があって今回はとても遅い出発時間となってしまいました。


小法師岳と巣神山車を停めたら車道を少し戻ります。ダムを過ぎると右手に墓地が見えてきます。墓地からも入れるようですがスタート地点が墓地というのもなんなので、もうすこし先から入ります。


小法師岳と巣神山墓地の先にあるガードレールのある沢から入ります。なので、ガードレールの脇からちょっとごめんなさいよっと。


小法師岳と巣神山沢はこんな感じです。涸れ沢に近い感じですね。左手が植林になっているので、沢床から離れて石のごろごろした左側の斜面を少しだけ登ってみます。


小法師岳と巣神山そうすれば、すぐに立派な作業道に乗っかることが出来ます。この作業道、沢の右岸沿いに進みます。


小法師岳と巣神山すぐに沢を再度渡りかえして、今度は左岸側を登ることになります。沢は倒木などで荒れているので余程の野生児でない限り、そのまま沢をつめるのは止めたほうが良いです。危険ではありませんが、無駄な消耗をしそうです。


小法師岳と巣神山作業道は左岸側を沢に沿って進むのではなく、山腹をつづら折りに登っていきます。なんとなく沢から離れてしまうように感じますが、登り続ければ再び合流するので大丈夫です。


小法師岳と巣神山暫く登っいくと再度沢を右岸側に渡り返します。左右からも小さな沢状の地形が合流する十字路のような場所です。テープ類も確認出来ます。また、この先の地点であれば最後まで忠実に作業道を辿らずに、植林された斜面を直登して尾根上に出てしまうのも良いと思います。帰路は早めにタイミング良く尾根から降りないといけません。この十字路のような地点を行き過ぎて尾根を降りてしまうと、半端ない急斜面が厄介ですし、肝心の作業道が対岸のかなり高い場所に位置するようになるので、登り返して道まで復帰するのがとても面倒です。


小法師岳と巣神山で、暗い植林帯に嫌気したので、獣道を使って左手の尾根に登ります。あぁ〜、陽光降り注ぐ別世界。


小法師岳と巣神山なんて気持ちの良い尾根道なのでしょうか。梢越しに袈裟丸の山々が見え隠れしています。


小法師岳と巣神山小法師岳と巣神山しかし、・・・これは林道跡なのでしょうか。明らかに人為的に開削された地形ですね。落葉が厚く敷き詰められて不思議な景観となっています。


小法師岳と巣神山ツツジが丁度見頃を迎えていましたよ。


小法師岳と巣神山花と一緒に三つに先割したような葉っぱも出ています。で、おしべもいっぱいありました。標高もそこそこなので、勝手にトウゴクミツバツツジということで・・・。あまり詳しくないので間違っていたらごめんなさい。


小法師岳と巣神山ツツジに彩られた散歩道は続きます。


小法師岳と巣神山ほんとに気持ちの良い尾根道ですよ。


小法師岳と巣神山これが噂の防火帯かな。一定の幅で樹木が何処までも伐採されていますね。巣神山はこの位置からは左手に見えています。


小法師岳と巣神山次第に足元には小笹が広がり、か細い道形は判別しにくくなります。この辺り防火帯がなんとなく判然としませんな。


小法師岳と巣神山辛うじて確認出来る踏み跡を丹念に拾っていきます。


小法師岳と巣神山この大岩のピークは、帰路にそのまま直進してしまいたくなる場所。降りてきたら左に曲がります。まっすぐ進むほうが幅広の尾根で気持良さそう、そんなわけで要注意箇所。


小法師岳と巣神山足首から膝下程度の笹原が続きます。歩きにくいほどてばありませんが、岩や倒木が隠れているので慌てずに。


小法師岳と巣神山草刈スキー場跡ってこの辺りなのかな。ちょっとプレート発見できませんでした。


小法師岳と巣神山笹原の斜面をちょっとひと登り。


小法師岳と巣神山小法師岳と巣神山辿り着いた場所は巣神山山頂でした。


小法師岳と巣神山山頂はこんな雰囲気。独立した立派な山頂というよりも尾根の通過点のような場所です。プレートと大岩が目印ですね。別ルートと思われる踏み跡が南方向に続いていましたが、林道に下る道なのでしょうか。


小法師岳と巣神山小法師岳と巣神山巣神山からは再び明瞭な防火帯を辿ります。笹原は多少深くなってきました。ここまで来る間にダニが付いてしまったので、一応スパッツを付けることにしました。気休めですけど。


小法師岳と巣神山急な登りもなく、どちらかというとダラダラと延々と防火帯は続きます。笹を漕いでひたすら真っ直ぐですな。カラマツの植林地といった雰囲気。鹿二頭が猛ダッシュして横切りました。


小法師岳と巣神山1425メートル峰の手前からアカヤシオとご対面。


小法師岳と巣神山右手が急斜面となっていますが、アカヤシオが満開です。この辺り、笹原の丈も短く、とても歩き易い庭園のような小径が続きます。


小法師岳と巣神山素晴らしいお花見山行でありますなぁ〜。


小法師岳と巣神山申し訳ないくらいの歓待ぶりですぞ。有り難やぁ〜。


小法師岳と巣神山中高年の傷つきやすく繊細なハートが癒されますな。


小法師岳と巣神山ザックに入れて持って帰りたい風景です。


小法師岳と巣神山多少、霞んじゃってますが、男体山、社山、半月山。手前には先日登った中倉山も望めます。


小法師岳と巣神山この辺り、一番高そうなので1425メートル峰かな。


小法師岳と巣神山正面にようやく小法師岳と思われる山稜が見えましたよ。袈裟丸山から続くのびやかな尾根筋に直角に交わるような感じです。樹木に邪魔されていますが、左手に見える袈裟丸の峰々、まるで城砦のように聳えています。1425メートル峰の手前から、1526メートル峰との鞍部までは、全般とても歩き易い道が続きます。


小法師岳と巣神山一旦、鞍部に下り腿から腰丈の笹原に泳いだ後は1526メートル峰到着。雨降沢の頭と呼ばれているようですね。


小法師岳と巣神山雪庇の残骸が点々と残っています。こちらに続く尾根筋のほうが立派に見えます。


小法師岳と巣神山小法師岳のお姿です。一旦、鞍部まで降ります。しかし、なんというか、距離が長くて意外に小ピークの多い尾根ですなぁ。


小法師岳と巣神山ヤシオツツジを前景にして、庚申山、皇海山、鋸岳の素晴らしい姿が望めます。


小法師岳と巣神山三つの山々はそれぞれ異なる個性を持っていますね。こんなに仲良く並んでいる姿は初めて見ました。


小法師岳と巣神山1526メートル峰方面を振り返ります。なるべく北側の斜面寄りを歩くと笹が少なく歩きやすいです。


小法師岳と巣神山鞍部から小法師岳への登り返し。


小法師岳と巣神山最初のピークは草原の広がる気持ち良い頂です。


小法師岳と巣神山次のピークに小法師岳を示すプレートがありました。庚申山、皇海山、鋸岳や六林班峠から袈裟丸山へと続く稜線が良く望めます。写真手前の標柱が三角点。南側はカラマツ林に遮られて眺望は得られません。


小法師岳と巣神山庚申山を望みます。古い火山ということですが、当時はどのような規模の火山だったのでしょうか。


小法師岳と巣神山袈裟丸山、皇海山、庚申山などは総じて、日光の山々よりも旧い火山になります。なので、各所で深く侵食されており当時の原型を想像するのは、ちょっと難しいですね。


小法師岳と巣神山さて、小法師岳の細長く平坦な頂稜には、 「主三角点」のあるピークと「三等三角点」のあるピークとのふたつがあるようですね。なので、更に平坦な稜線をもうちょっと進みます。


小法師岳と巣神山数十メートルも進むと山部さんのプレート発見。ここがもうひとつのピークとなります。目的達成したので、ここで引き返すことにしました。


小法師岳と巣神山小法師岳の山頂一帯は細長く平坦です。また、北側は自然林の急傾斜地になっているので、庚申山方面の眺めが良いです。南側のカラマツ林が伐採されたら、眺望絶佳の人気スポットになりそう。


小法師岳と巣神山こうして真横から観察すると六林班峠から庚申山荘への道が難路であることが頷けますね。


小法師岳と巣神山小法師岳と巣神山小法師岳の一番端っこの草原には、少しだけ雪も残っていました。



小法師岳と巣神山1526メートル峰に登り返します。多少、笹がうざいので北側寄りを歩きます。


小法師岳と巣神山常に庚申山方面から強風が吹きつけるのでしょうか。独特の雰囲気ですね。


小法師岳と巣神山ピーク手前で振り返って最奥の山々にお別れです。


小法師岳と巣神山1526メートル峰でちょっと大休止。天候も再び回復してきました。


小法師岳と巣神山1425メートル峰を通過していきます。


小法師岳と巣神山小法師岳へのルート上で一番小奇麗な雰囲気の尾根が続きます。


小法師岳と巣神山アカヤシオのアーチを潜り抜けます。


小法師岳と巣神山この幅の狭い稜線では笹の丈も短く、登山道といっても良い踏み跡が続きます。


小法師岳と巣神山青空にアカヤシオ。


小法師岳と巣神山巣神山付近では様々な形状の巨岩があります。道々、その場所と形を記憶しておくと良い道しるべになりますね。


小法師岳と巣神山小法師岳への尾根筋は想像以上に屈曲しているので、防火帯が無かったら結構迷いやすいかもしれません。


小法師岳と巣神山再び、トウゴクミツバツツジのエリアです。


小法師岳と巣神山まるで巨石文化の遺構のようです。


小法師岳と巣神山時刻によってツツジの色も微妙に変化していきます。


小法師岳と巣神山日陰になると美しくも妖しい色味ですなぁ。ということで、最後は植林帯を默々と下山して駐車場に到着。お疲れさまでした。



●駐車場
庚申ダムの管理棟の先にある駐車場に数台程度。
●トイレ
ありません。
●登山道
危険な場所はありませんが、整備された登山道はありません。概ね林業の作業道と防火帯を利用して歩きます。防火帯にもしっかりした踏み跡が続いているようですが、笹が覆い尽くしているので隠れた倒木や岩などに十分注意しましょう。笹丈はほぼ膝下程度で推移します。一部、腰程度になりますが短い距離なので心配有りません。下山時に引きこまれやすい支尾根もあるので、登る際にはしっかり地形を確認すると良いでしょう。小法師岳周辺よりも、巣神山から作業道までの区間が判りにくいかも知れません。GPSやコンパスを持参すれば大丈夫です。また、林道跡のように中央が凹んだ尾根は、ツツジも綺麗で歩きやすく良い気持ちで降りてしまいますが、あまり下り過ぎると作業道に復帰するのが厄介なので要注意です。クマさん対策とダニ対策は必ず行いましょう。
●備考
小法師岳では誰にも逢いませんでした。鹿二頭とサル一匹にご挨拶。
●主観的所要時間
6時間30分程度もあれば戻って来られます(休憩含まず)。

●小法師岳の周辺地図

この記事に関する内容はあくまで主観的な印象を綴ったものです。
もし、登ってみようかなと思われたら、面倒でも最新の情報を収集されるようにお願いします。
登山道は季節により変化します。年数を経れば様変わりもしてしまいます。
無理をしない山行で楽しい想い出を沢山つくってくださいね。

 

 


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