●白根山アプローチ
国道120号線の菅沼を目指して走行し、栃木側からならば金精道路を使って群馬に入ります。群馬側からは丸沼高原スキー場は日光への玄関口みたいなもんです。スキー場の駐車場はかなり広いので観光地にありがちな満車の心配は皆無です。また、ゴンドラも観光向けというよりもスキーヤー向けなので乗車待ちも発生しにくく安心。山頂付近は観光客向けの園地になっています。標高二千メートルからのスタートなのでとても楽チンな登山です。
●白根山
白根山は栃木県と群馬県の境に位置する火山です。登山道は四方から整備されていますが、なかでも最近は丸沼からロープウェイを利用した登山が人気。山頂付近では登山渋滞が発生することもありますよ。なので、人間嫌いの方にはお薦めしかねるコースでもあります。白根山はどのコースからも日帰り可能ですが、山域にはゆっくりと過ごしたい優れた景観も数多くあります。出来れば避難小屋などを利用して一泊するのが良いですね。五色山、前白根山、白根隠山、白桧岳そして錫ガ岳など素晴らしい山々がゴロゴロしています。
栃木の山 白根山
白根山(しらねさん) 2578m
栃木の山 白根山 訪問日2014年06月15日 天候 晴れ
白根山 ハイキングルート
日光白根山ロープウェイは丸沼高原スキー場が起点となります。スキー場の駐車場は広大で満車とかの心配はありません。
約15分間ゴンドラに揺られて標高2000mの山頂駅に到着。白根山の雄姿をとてもあっさりと簡単に望めてしまいます。
山頂駅のロックガーデン周辺では、シラネアオイが満開の時期を迎えていましたよ。
山頂駅の天空の足湯付近は絶景ポイントですね。尾瀬の山々をはじめ、残雪豊富な上越の山々を間近に望むことが出来ます。正面には至仏山が優雅な姿で迎えてくれます。
上州武尊山も山頂駅からはスッキリと眺められます。とても大きな独立山塊であることが良く判ります。もう少し人気が出ても良い山ですよね。
スキー場というこもあって山頂駅周辺は多くの樹木が伐採されています。なので、評価はともかく園地周辺の眺めが良いことだけは確かです。
白根山を案内する大きな看板や朱塗りの二荒山神社を見送って登山道へと向います。
二荒山神社から先は鹿除けの防護柵を通り抜けていきます。大型の肉食動物が生息しない日本は、草食動物にとって天国みたいな場所。脅威は高齢化著しいハンターと天候くらいなものなので、現状、鹿による食害圧力は凄まじいと言う他ありません。ダニやヤマヒルの増加や拡散にも一役かっていますよ。
立派な道標が各所に配置されており道迷いの心配はありませんが、散策路が多いので勘違いしてルートを間違えないようにしましょう。
幅広の小道と針葉樹の森が、いかにも森林浴的風情を醸し出しています。
血の池地獄との分岐を過ぎると山登りらしい急坂がちょっとの間だけ続きます。
急坂が一段落すると大日如来。
七色平との分岐を過ぎるとようやく散策路ともお別れです。直接白根山へ登るには分岐を右方向へと進みます。
白根山への道はひたすら急斜面の山腹を巻いていくような感じです。本当に山頂に着けるのかなと不安になってしまうくらい平坦で楽チンな道が続きます。
激しい直登の連続はほとんど無くて、タラタラと斜上していくような雰囲気。登山道はとてもよく整備されています。
樹林帯の登山道ですが、場所によってはそれなりに遠望も期待出来る明るい道です。
鬱蒼とした森林とは言えないものの、時折見事な枝振りの木々をみかけます。
６月半ばになっても登山道には随所に雪が残っています。
登山道は次第にジグザグに登っていくようになりますが、息が上がってしまう程辛い感じではないですね。
傾斜が緩くなると周囲の樹高も一段と低くなってきます。もうすぐ森林限界なのかな？
突然周囲の森林が途切れて、まるで日本庭園のような草原に飛び出しましたよ。ここで初めて前方に白根山の広大な砂礫地が望めます。
いつのまにか登ってしまったという感じ。登山者達の行列が山肌に赤やら黄色やら青やらの賑やかしい鎖になって続いています。
入園料を払っても良いくらいの見事な庭園風景。
ゆるやかに真っ直ぐ続く登山道。
周辺には面白いオブジェが沢山。登山道から外れるわけにはいかなのでちょっと残念です。
植物も疎らになってくると登山道は火山特有のザクザクした砂礫の道となります。一歩ずつ踏みしめても滑ってしまうので結構疲れます。下山時は転倒注意かな。
砂地の道から石ころの多い道をひと登りすると白根山の肩のような場所に着きます。
小さな火口を隔てて白根山の山頂を望みます。なんだか登山者だらけですよ。
山頂への道は登山者の行列が続きます。ちょっと渋滞気味なので割り込み厳禁です。
白根山の山頂は狭いので写真を撮影したら、さっさと場所を譲って下山するという感じ。なんだか慌ただしい山頂。
五色沼や日光の山々、中禅寺湖が望める素晴らしい休憩地ですが、北側が懸崖になっていてちょっと怖いですね。
荷物を置いて山頂を形成する火口の縁を散歩してみます。後方は錫ガ岳。
山頂付近は幾つもの小さな噴火口跡があって、複雑な地形を形成しています。ガスったらちょっと歩く自信ないですね。
地獄薙は現在進行形の崩壊壁なので覗くとかな〜り怖いのです。何万年かしたら山頂一帯を分断してしまいそうですね。
火口壁から白根山の山頂を望みます。周辺は火口だらけ。
地形的に複雑なので、被写体としても退屈することがありません。
山頂では順番に撮影していく感じです。写真待ちしてる大勢のギャラリーに見つめられながらのスナップは、さすがにちょっと恥ずかしいですね。
多分、会津駒と三岩岳方面なのではないかと思う次第です。
白根山からの燧岳が一番端正で美しい姿なのではないでしょうか。おっさん臭い雰囲気が払拭されて、なかなかのイケメンです。
伸びやかな拡がりを見せる至仏山。
山頂一帯は幾つもの小ピークの集合体となっています。
ちょっと散歩して五色沼を俯瞰。
夏になると沢山の高山植物が咲き競いますが、6月半ばはまだまだ早春っぽい佇まいです。
サッカーグラウンドのような火口から白根山の山頂部を望みます。
砂礫の道の下山は駆け下りるような感じです。
庭園から錫ヶ岳を望んで下山の途につきます。
整備された登山道は下山も早い。とても歩き易いですね。
スノーボードの決め技なんだそうです。来冬はインストラクターを目指してますよ。
白根山ロープウェイの山頂駅まで戻ってきました。
山頂駅周辺は園地として整備されているので、この時期からいろいろな高山植物を鑑賞することができます。
で、結局は観光客の皆様方とご一緒に足湯を楽しんでしまったのであった。
白根山ロープウェイはスキー場施設でもあるので、数人乗りの可愛いゴンドラで稼働しています。
●駐車場
.丸沼高原スキー場の広大な駐車場。満車の心配をしなくても良いだけストレス軽減になります。また、白根山ロープウェイも行列しなくても良いのでかなり心労が軽減されます。これからの観光地はこうでなくてはいけませんな。
●トイレ
丸沼高原スキー場のレストハウスや駐車場と山頂駅にも綺麗なトイレあります。
●登山道
丸沼からの登路では危険な場所はありません。但し、山頂付近は砂礫や岩の多い道なので、下山時に注意してください。山頂付近はとても複雑な地形をしています。なので、視界が悪い時はあまり無理をしないようにしましょう。
●備考
白根山ではイベント会場かと思うくらいの登山者と出会いました。それでも、若い方達が沢山登っているのはかなり嬉しかったです。
●主観的所要時間
４時間程度で戻って来られそうです(休憩含まず)。
●白根山の周辺地図
この記事に関する内容はあくまで主観的な印象を綴ったものです。
もし、登ってみようかなと思われたら、面倒でも最新の情報を収集されるようにお願いします。
登山道は季節により変化します。年数を経れば様変わりもしてしまいます。
無理をしない山行で楽しい想い出を沢山つくってくださいね。